壁も天井も漆喰で仕上げられた真っ白い空間の中央に、基礎から屋根まで達する木のやぐらが組上げられている。
玄関を入るとすぐ目の前に現れるこのやぐらには、2つの床が仕組まれている。1つは基礎のレベルまで掘り下げられた、天井の低い空間。もう1つは1階と2階の中間レベルに設けられた『コンヴィヴィウム』と命名した空間。
コンヴィヴィウムはラテン語で「共に生きる場所。共に楽しむ場所。」ここは家族皆の居場所になる。コンヴィヴィウムは1階のキッチン・ダイニングと2階の個室の中間のレベルに位置し、上下どこからも視線が通り、風や光も抜け、月の光も落ちる、木に包まれた場所。
建物外観。落ち着いた深みのある外壁は、リシン掻き落とし仕上げ。写真左手が玄関となっており、玄関上部は洗濯物が干せるルーフテラスになっています。


ダイニングキッチンからコンヴィヴィウムを見る。階段は3方向にあり、様々な場所からの動線が計画されています。右手奥のキッチンは杉を使った造作。

ダイニングの方向を見る。コンヴィヴィウムは、物置として利用できる天井高さ1.9mの半地下空間の上に、天井高さ約4.3mの団らん空間の2層構成となっています。


左:コンヴィヴィウムの内部。部分的に杉板壁を設けることで、2階個室への視線を遮ります。また、絵画等を飾れるスペースにもなります。
右:2階からコンヴィヴィウムの内部を見る。コンヴィヴィウムのフレームは杉、床はサワラを使用しています。

左:施主との打合せ用に作ったコンヴィヴィウムの模型。
右:2階。コンヴィヴィウムを囲うように、各個室が配置されています。壁で分断していないため、南からの光がコンヴィヴィウムを介して北側まで届きます。


1階の和室。天井と板張り壁の隙間からコンヴィヴィウムの内部が見えます。収納棚は杉を使った造作。
用途 | 専用住宅 |
竣工 | 2009年 |
場所 | 東京都 杉並区 |
完成時の居住者 | 夫婦+子供2人 |
構造 | 木造2階建 |
延床面積 | 118.74㎡ |
施工 | 渡辺富工務店 |