化学物質過敏症の夫妻のための家。身近なものが発する化学物質や生活による汚染を考え合わせ、空気の清浄度のレベルを段階に分けてゾーニングした。夫婦間の化学物質に対する許容度が異なったため、中間領域を挟んで両者の領域を分離した。また、化学物質が揮発しやすい高温多湿を避けるため、天井の高い片流れ空間をつくるなどして、自然換気ができる空気の設計を行った。そして内装材のほととんどは杉を使用。軒の深い縁側は広々とした印象をもたらし、化学物質を含んだものを自然の空気にさらして毒抜きする場にもなる。草木で彩られた庭は気分を和らげている。昔ながらの材料や工法による家づくりが、この家の設計のヒントになった。
用途 | 専用住宅 |
竣工 | 2004年 |
場所 | 茨城県 牛久市 |
完成時の居住者 | 夫婦 |
構造 | 木造平屋建 |
延床面積 | 58.02㎡ |
施工 | 今井建築 |