画家 近藤竜男さんのアトリエをスモールオフィス付き貸家にリノベーションしました。
近藤竜男さんは、戦後のアメリカが世界のアートシーンの中心として最も輝いていた時期に、その中心にあったニューヨークに滞在し活躍した画家です。抽象表現主義やミニマルアートなどの最前線のアーチスト達とも広く交流し、また美術手帳などを通して最新のニューヨークアートシーンを日本に紹介した重要な人でもあります。近藤さんが渡米前に使い、近藤さんの不在中には画家 宇佐美圭二さんも使った杉並のアトリエを耐震補強を兼ねて改修したものです。
改修前のアトリエは延床面積64m²、天井高さ3.5mあり、大きな開口部から光がふんだんに差し込む明るい一室空間でした。 耐震上の必要から開口部を一部壁にし、 内部にも間仕切を兼ねた耐震壁を最小限設け、高い天井を活かしたロフトや床下収納も設けています。
かつてのアトリエの雰囲気を残した一室空間でありながら、変化に富んだ視点や居場所をつくりました。どこにベッドを置き、どこに食卓テーブルを置き、どこを仕事場にしてもOK、立体空間を最大限活かした様々な使い方が可能です。

リビングダイニング。左奥はスモールオフィスや寝室など、住まう人によって自由に使えるフリースペースになっています。2つあった窓のうち、ひとつは耐震補強のため壁にしています。
左:改修前の様子。天井の高いワンルームのアトリエでした。
右:リビングダイニングから1.1m上がった中2階に寝室があり、寝室からさらに95㎝上がった場所にロフトがあります。ロフトの下階は洗面・浴室・トイレなどの水廻りスペースになっています。


玄関方向を見る。右側にあるL字型の壁は、リビングダイニングとフリースペースの間仕切りのほか、耐震補強の用途も兼ねています。
左:キッチン。天井高さを抑えた、こぢんまりした空間。シンク横の可動棚には家電や食器を収納できます。
右:中2階の寝室へ向かう階段。寝室の下階は床下収納として空間を有効活用しています。

用途 | アトリエからスモールオフィス付き貸家へ耐震改修 |
竣工 | 2017年 |
場所 | 東京都 杉並区 |
構造 | 木造2階建住宅の1階 |
延床面積 | 77㎡(ロフト12.97㎡除く) |
施工 | キューブワンハウジング |