敷地は旧甲州街道から50m程入った所に在る住宅地。南側は古くからある行き止まり道路、西側は近年出来た道路で、計2本が接道している。西側の道路からは建築がよく見え、南側の行き止まり道路からは風が通る。こうした敷地の特性を活かして、建築を1つのボリュームとせず東棟と西棟に1間離して配置する事にした。そうする事で2棟の間には光が落ち、風が通り、冬ここは日だまりの空間となる。西側道路に面するファサードはこの家を印象づけるもので、西棟の軒を低く押えたプロポーションとした。
東棟1階の和室と西棟2階の2つの寝室に引戸が備えられているが、それ以外の居室に建具は無い。寝室以外は部屋の一部を通過して次の間に行くオープンなプランニングを基本としている。部屋同士にそのくらいの繋がりがある事が、家族間の顔が見える関係を作る上で良いと考える。この家はベランダも使えば吹抜けのホールの周りを一巡できる様計画されている。ダークな色調の和室、書斎、寝室などを通過しホールのブリッジに立つと、視線は白一色の吹抜け空間、外の光、そして空へと抜ける。
用途 | 専用住宅 |
竣工 | 2015年 |
場所 | 東京都 八王子市 |
完成時の居住者 | 夫婦+子供2人 |
構造 | 木造2階建 |
延床面積 | 102.86㎡ |
施工 | キューブワンハウジング |